2013年5月02日

カキラン探索中に嬉しい誤算発生!(第4回)



カキラン探索中に嬉しい誤算発生!(第4回)
前回、かなりの野性ランをコンプリートしましたが、カキランの発見は失敗に終わりました。
もしかしたら、まだ花期ではないので、容姿で探索するしかなく、見逃した可能性もありますが、 子供の頃の野性ラン反応センサーが蘇ってきた感じがします。

ですから、この地にはもはやないと思うのです。環境も激変していましたし。
残る場所は、植木園のようなものが近くにできていたので、勝手に入るわけにも行かないので、 諦めるしかありません。


そこで、かつての山野草愛好家、マザーに聞いてみる事にしました。 すると、「○○湖の奥にあったよ。でも、もうないよ、カキランは。30年以上前の話だよ。」
いやいや、俺だって30年前を追跡してんだよと思いました。
マザーに情報提供を求めるのは何か納得がいきませんが、2箇所しか知らない私は、ほぼ全滅ですので、背に腹は変えられません。

○○湖の奥は、確かにカキランが生えていそうな、ちょっとした草原のようになっていたのを思い出しました。 木名句斎先生に連絡をとり、出撃しました。

目的場所に着くまでに山道を通るのですが、脇には雑木林が広がっています。何か生えていないか、常に木を配ります。
すると、黄色い点のようなものを遠くから発見しました。近づいてみると、前回、探すことの出来なかった、キンランをコンプリート! 普通、群生とまではいかなくても、数本近くに生えている事が多いのですが、なぜか1本しか生えていませんでした。
特に珍しいランではありませんが、特定の場所を何箇所も覚えていたわけではありませんし、開花時期を逃したくないと思っていたので、 ホッとしました。

私の記憶では、この辺りのごく一部ですが、カタヒバが生えている事を思い出しました。
これは野性ランではなく、シダの仲間です。シノブと同様に観賞用として人気があります。

目的地に着くと昔のように草原といった感じではなく、明るめの雑木林になっていました。ちょっと微妙ーな感じですが、探してみる事にしました。 しかし、かなり気合を入れて探しましたが、見つかりません。

すると木名句斎先生が「これは?」と何かを発見したようです。確認すると、オオバノトンボソウでした。
これは私がレベル1としている、その辺中にある野性ランです。
すでに前回、木名句斎先生に野性ラン探索の訓練として、あったら報告してもらうようにしていたのです。
オオバノトンボソウのようなものが発見できれば、即ち、野性ランの可能性が高いからです。
まずはオオバノトンボソウを見つけて、ランに慣れるようにしてみたら、野性ランを探すコツを掴めるのではないかと思います。

少し明るいですが、雑木林風なので、ミヤマウズラでもあるかもしれないと辺りを見渡すと、長細い葉が中心から複数出ている草が 目に入りました。もしや、これは・・・レベル2にしたものの、前回まで全く発見できなかったシュンランではないですか!! しかし、30年振りですので、開花時期が終わっている状態で、この草がシュンランか断定出来ませんでした。
30年前はもちろん、花がなくても完璧に見分けがつきましたが。

88%シュンランだと思うのですが・・・。この時、昔を思い出しました。根っこ部分を少し掘ってみて、根の太さがラン特有の太いもの なら、シュンランですし、細い根ならば、違う草だと簡単に確認できるのです。

ちょっと失敬して、根っこを少しだけ確認させてもらおうと思った時、シュンランと思わしきその野草に、咲いた跡の枯れた花がまだついている ことを確認しました。完全にシュンランです!コンプリート!
実物を拝んだので、これからは花がなくても迷うことはもうありません。「山野草屋のおじさん、あったぞ~」

結局、カキランはまた見つかりませんでした。しかし、キンラン、シュンランをコンプリートできたのは、嬉しい誤算でした。

帰り道の山道で、行きでは気にしていなかった小高い所にある雑木林に向かって、木名句斎先生が「あ!あ~!!」
と叫びながら土手をダッシュでよじ登って(はしゃぐ子供みたいに)行きました。
私も後を追うと、キンランがプチ群生していました。これは木名句斎先生の手柄です。
やればできるのですな~、と感心です。だいぶ野性ランセンサーが育ってきたみたいです。

追記

この現場で木名句斎先生と別れたのですが、数分車で走ったところで、30年前の記憶が蘇り、「確かこの近くにイワヒバがあったな」 と車を停車して探してみると、一枚岩盤にイワヒバが群生していました。
イワヒバはランではないのですが、自生しているイワヒバは、県内ではなかなかお目にかかれません。
どうしても木名句斎に見せたくて、帰りがけの木名句斎先生に無理言ってきてもらいました
先ほどのカタヒバに似ているのですが、片側だけでなく、全方位に葉が付いています
これまた観賞用として人気が高く、市場では安価で出回っています。

今回の成果(コンプリート)
キンラン
オオバノトンボソウ
シュンラン
※野性ラン以外の勝手に気に入っている山野草(発見)
カタヒバ
イワヒバ
キンラン



















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